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(out)line / Nature or Nurture
DAIKI TADO
(out)line
ものの形は外形線により定義されているように思います。人為的な処理を前提としたプロダクトのみならず、草木や石ころのような自然物にいたるまで、外形線が素材感を縛ることで
形は定義され、空間から独立した存在として分離されると捉えています。
仮にそうであるならば、外形線がないということはものとしての表面が与えられず、空間との境界も至極曖昧な状態ということになります。
それは現実とは異なるヴァーチャル上でのみ成立するイリュージョンかもしれません。
しかし、どうにかそれに接近してみたいのです。
Nature or Nurture
流木は、「木」というには不自然で、「木材」と呼ぶには歪な存在です。
いわゆる「素材」という認識の外側に位置するオブジェクトとして、私たちの意識の間を漂流しているように感じます。
しかし、流木を素材として認識し直してみると、「山で育ち海で獲れる」という不可解さに気づきはしないでしょうか。
「山と海の両方の時間を内包する複雑なプロセスを備えた素材」として見えてくるはずです。
森での時間を木目として刻み、海洋での時間を新たなテクスチャーとしてその身に刻み直す。
「素材」の定義はもとの性質に依存するものなのか、それとも生育環境が決定するものなのでしょうか。
(out)line - large / small
blue
(out)line - large
green / blue
Nature or Nurture - stool
ivory × black
DAIKI TADO
物質を取り巻く環境や性質を多角的に観察、実験、応用することで、「もの」の新たな意味合いや機能の掘り起こしを模索している。
また、こうしたプロセスにより作られたオブジェクトを、社会や既成概念を拡張させるひとつのシナリオとして展開させることを目的とする。
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